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木造は身体によい?

2024-04-20

家づくりを始めて最初に悩むことのひとつに、

木造住宅にしようか鉄骨住宅にしようかということがあると思います。

統計データで見ると、約90%もの住宅が木造で建てられており、

日本では圧倒的に木造住宅が建てられています。

そこで今回は、木造の良さの秘密に迫ります!

 

フィトンチッドがもたらすリラックス効果

 

あなたの心と体を守るフィトンチッド!家でも外でもリラックスできるスプレー - CAMPFIRE (キャンプファイヤー)

現在、国の方針で木材利用を促す取り組みが進められています。

住宅を含め、建造物に木材を使用すべき理由があるのをご存じですか?

そのひとつとして挙げられるのが「フィトンチッド」によるリラックス効果です。

 

爽やかに感じさせる木の力

「フィトンチッド」という言葉はあまり聞き慣れませんが、

「フィトン」は“植物”、「チッド」とは“殺す”という意味で、

植物から発散される殺菌・防腐作用のある物質を指します。

森林浴の際などに爽快感や癒しを感じるのは、

この「フィトンチッド」に含まれるテルペンという成分の効果だとされています。

そんなフィトンチッドは、人間にとって沢山の恩恵を授けてくれます。

森に入ると爽快な気分になるのは、この物質が自律神経の安定と、

リラックス効果をもたらしてくれるからです。

フィトンチッドは気温の上昇とともに、その量が増えるため、

夏の森林浴はいっそう気持ち良く感じますし、

さらに独特の芳香に加えて抗菌・防虫・消臭の効果もあります。

 

「木材の利用の促進に関する法律」

 

2010年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が成立し、

まずは公共建築で積極的に木材を活用させ、

それまで木造化率が低かった公共施設での活用が一気に高まりました。

そこにはメリットがいくつかあり、戸建て住宅にもあてはまります。

 

(メリット1)心理面・身体面の効果

上記リラックスや癒しの効果があるフィトンチッドはもちろん、

加えて木材の視覚的要素でもメリットを感じられます。

公益財団法人 日本住宅・木材技術センター発行の

「内装木質化した建物事例とその効果」によると、内装を木質化することにより、

リラックスや癒し効果など心理面でのメリットはもちろんのこと、

「感覚を刺激・リフレッシュ」させ、さらに「疲労感を緩和」してくれるなど、

身体面のメリットもあるとのことです。

このような「心地良さ・落ち着き感を高める」効果はお家時間の快適さにもつながりますね。

 

(メリット2)社会貢献

木は木材になっても炭素を貯蔵しており、長期間蓄え続けることで、

大気中の二酸化炭素濃度が上昇するのを抑制します。

戸建てにもに木材を使用することで、

社会的な課題の解決に貢献し、SDGs(持続可能な解発目標)の達成にもつながります。

 

木造を選ぶそもそものメリット

 

1.選択肢が豊富

日本では木造建築が圧倒的に主流です。

そこには、夏の高温多湿の気候と地震が多い日本暮らしにあります。

つまり、通気性が高く、また地震などからも復興しやすく、

また身近に存在する木の家に住んできたという歴史があります。

比較される鉄骨住宅はまだまだ歴史が浅く、

一般的に木よりも加工しにくいため、施工できる会社が少ないという事情もあります。

それに対し、木造は施工できる会社が多い=選べる会社が多いことがメリットになります。

 

2.マウスの実験から

静岡大学が1987年(昭和61年)に行ったマウスを使った実験があり、

その実験内容は、木製、コンクリート製、鉄製の箱それぞれにマウスを入れ、

成長から繁殖、さらには第2世代の仔マウスの成長を観察する、というものです。

実験結果は以下のとおりです(:%は第二世代の仔マウスの23日齢の生存率)。

・木製ケージ 85.1%
・コンクリート製ケージ 41.0%
・金属製ケージ 6.9%

木製の箱では85%も生き残ったのに、

金属の箱ではたった7%ほどしか生き残ることができなかった、ということになります。

この結果だけ見ると、木の家なら健康になる、どころか、木の家に住まないと死んじゃうよ、、、

となってしまいがちですが、

仔マウスの生存率に差をもたらせたのは

「体に触れる素材の熱伝導率等の違いによる、熱の奪われ方の差」

であるということです。

つまり箱の素材によって生存率に差がでるわけではなく、

最も肌に触れる部分である床材の熱伝導率が重要ということです。

そこで、第3のメリットが次の通り

 

3.気密性や断熱性を作りやすい

上記実験結果からもわかるように、鉄と木では、

熱伝導率がなんと400~900倍違うとされています。

そのため、鉄は熱を伝えやすいため、きちんと断熱対策をしないと、

冬は寒く、夏は暑い家になる可能性があります。

それに対し、木は熱を伝えにくいため、

そもそも断熱性が高い家を作りやすいということになります。

気密についても同様で、木材は加工しやすい(気密シートなども留めやすい)ため、

気密性の高い家が作りやすいです。

もちろん、正しい施工・管理をされているというのが大前提ですので、

どのように施工しているかは、各住宅会社に確認することが重要です。

たとえば、気密性測定をしっかりおこなっている会社などは安心です。

 

木の弱点

 

 

「木」はそもそも生き物なので、

そこには特有の弱点も存在します。

 

1.生きているからこそ

最大の欠点としては、木は生き物なので、

ひとつずつクセがあり、曲がったり反ったり割れたりと、形がいびつです。

木材として利用する場合、完璧に乾かせばこれらは解消するのですが、

それは時間がかかり難しく、形も1本1本変わってきてしまいます。

そこで、登場するのが「集成材」です。

一言でいえば、「木のいいとこ取りをした重ね合わせ」です。

無垢材よりも約1.5倍も強いです。

「集成材」と「無垢材」についてはまた別の機会にまとめます。

 

2.「水」「空気」「養分」「湿度」

木が陥る最悪な状態は、「腐食」です。

木も生きていますから腐食は避けられません。

木材が腐る4大原因は「水」「空気」「養分」「湿度」です。

この中で、建築の際に排除できるのは「水(水分)」だけです。

 

湿度が高く雨の多い日本では、注意が必要です。

建築中は、最中に雨に降られてしまう、

施工の質が悪く、結露によって構造内部に水分がたまってしまう、

または雨漏れによる被害などがあります。

そして、建築後の住まいでは、暮らしの中でしっかり「換気」することが必要です

そのためは、「換気」が十分にできる性能を備える必要があります。

具体的には、床下通気工法や外壁通気工法、24時間換気システムが必要となります。

そうすることで、木造建築でも末永く保つことが可能です。

 

まとめ

 

 

「木造・鉄骨どちらの家がご希望ですか?」と最初に聞かれることもあると思います。

そこでは、木造と答えられる方もいれば、鉄骨と答えられる方もいますし、

どちらがよいかわからないという方もいると思います。

もちろん、どちらが良い悪いということではなく、

それは、それぞれの価値観次第です。

 

今回の記事のより、RCのマンションや鉄骨造を否定しているわけでも、

木造を無下に勧めようとしているわけでもありません。

マイホームは木造の自然な感じの戸建てじゃないと快適な家はできないよなぁ、とか

鉄骨はやっぱり冷たい感じして嫌だなぁ、とか、

自分だけの雰囲気だけで家づくりの方向性を決めるのではなく、

建築会社ごとの考えや施工方法などをしっかりと聞いたうえで、

直感というより、いわば論理的に判断していただくのがよいのではないでしょうか。

 

私たちKR.designは木造建築ですが、

しっかりとその施工方法やコンセプトをお伝えしております。

ぜひ構造についてお悩みの方はご相談ください。

 

→木造と鉄骨造とのお悩みはコチラから!

 

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