『施主支給』のコツ
「施主支給」は「せしゅしきゅう」と読みます。
一般的には聞き慣れない言葉ですが、家づくりにおいては、
ある意味”裏技的”に使えますので、今回はその手法も含め解説していきます。
施主支給とは？
最近は、インテリアに興味がある方が増えているという調査結果があります。
株式会社一条工務店が行った「住まいのインテリアに関する意識調査」によると、
約6割以上がインテリアへのこだわりが増したと回答しています。
そもそも『施主支給』とは、
施主（＝建築主）が個人で購入したパーツや建材などを、
工務店や建築会社に渡して取り付けてもらうことです。
なお、施主が購入して施主自身で取り付ける場合は『施主施工』と呼んでいます。
施主支給の役割は「手間をかけるかお金をかけるか」ということです。
つまり、家づくりでは2千万、3千万という単位で話をするので、
20万、30万がなぜか安く感じてしまいますが、決して安くないです。
そのため、少しでも”持ち込み”をすることで、
「家づくりも日常の買い物と同じで、小さな物の積み重ねなので、
コツコツと工夫することで、ぐっと予算が抑えられます」ということです。
最近では、施主支給を前提としたメーカーの通販サイトがあるなど、
業界内で施主支給が一般的になってきています。
そのため、物にもよりますが、施主支給に対応する会社も増えているので、
施主支給ができる・できないで会社選びをするのもありだと思います。
施主支給に向くものの例
1.小物類
・パーツ類（タオルハンガーやトイレットペーパーホルダーなど）
・照明器具（自宅で保管しておける物）
・施主支給に慣れているメーカーの物（造作キッチンなど）
これらは、家具屋や雑貨屋で気軽に購入できるアイテムで、
デザインも豊富です。小さなアイテムですが、選び方で部屋の雰囲気をガラッと変えられます。
ハウスメーカーや工務店が提供できるラインナップにはない、
豊富なデザインの中からお気に入りのアイテムを選んで家づくりができる点で、
施主支給におすすめです。
2.照明とカーテンについて
照明とカーテンは、家電量販店やホームセンターで買った方が安くなることが多いです。
直接購入することにより中間マージン（手数料）が発生しないため、
家づくりの総額で見たときに金額を下げられるのです。
もっとも、やみくもに何でもかんでも買うのは危険ですので、
まずは照明のプレゼンまで建築会社に作ってもらうのがよいでしょう。
そして、そのプレゼンをもって電機屋さんに行きましょう。
個人で行くと、ちぐはぐな照明計画になってしまうので要注意です！
ただし、照明については、ダウンライトなど、
取付けに専門の技術が必要な場合には、
施主支給を避けたほうが無難です。
また、海外製品など仕様や説明書がない照明器具は、
施工会社と購入前に配線と接続可能か必ず相談をしてください。
ダウンライトやレール設置などは建築会社にお願いしましょう。
一方、カーテンは、
「カーテン」と「カーテンレール（ロールスクリーン、ブラインド）」に分けて考えましょう。
そのコツとしては、メリハリをつけることです。
たとえば、リビングはオーダーにして、2階の居室は自分で用意・設置するなど使い分けます。
下地の位置や、石膏ボード強度、平行に設置できるかとの兼ね合いから効果的です。
まとめ
家づくりにおける価格競争が激化していることも、
施主支給が注目される要因のひとつです。
施主支給は先に述べたように、
コストを下げることができるうえに、
オリジナルの家づくりができるという他社との差別化につながります。
ただし、最も注意するべき点として責任と保証があります。
商品に対する責任と保証は、施工会社側が負うことはないです。
あくまで”持ち込み品”なので、商品の不具合が生じた場合には、
販売先に施主が直接対応を依頼します。
もっとも、取付したことに対する責任と保証については、
施工会社とよく話し合いをして書面で取り交わす必要があります。
施工会社との話し合いで納得できる形にしてから施主支給を行ってください。
施主支給については、建築会社との連携が非常に重要です。
連携さえ取れれば、施主支給できる幅が広がり大幅なコストダウンにつなげることが可能です。
KR.designでは「施主支給」のご相談も大歓迎です！
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