海外から住宅ローンは組めるの?
海外に滞在しながら日本でマイホームを買う時、
住宅ローンは組むことができるのか?
結論としましては、
海外に滞在中や勤務中でも、日本在住中よりかなり難しいですが、
一定条件のクリアで、住宅ローンを組めるケースがあります。
銀行の対応例
・みずほ銀行:金消時と決済時に一時帰国が必要。金消日と決済日は3日間ほどに短縮可能。
・三井住友銀行:金消時と決済時に一時帰国が必要。金消日と決済日は7日間ほど空く。
・三井住友信託銀行:金消時のみ一時帰国が必要。決済時は事前承諾書の提出で欠席可能。
(※上記は2024年6月現在での情報です)
事前審査については、銀行によっては契約者が海外にいる状況でも可能です。
審査は厳しいですが、対応は可能です。
明示はありませんが、海外に拠点を有する大手・伝統の企業であることが条件となります。
必要書類
金融機関によって書類は異なりますが、
一般的に「海外勤務者用の給与証明書」を勤務先に発行してもらい
提出することで源泉徴収票に代えることができます。
■印鑑証明書 or サイン証明書(赴任先の大使館もしくは領事館にて取得)
■住民票 or 在留証明書(赴任先の大使館もしくは領事館にて取得)
■現在の住所確認ができるもの
パスポート、ドライブライセンスなど、
※パスポートに現在の住所記載がある場合はパスポートのみでOKです
■収入証明書、課税証明書
勤務先より公的な給与証明書を入手する。
※会社によっては、一部日本円で支給し、
残りを赴任先海外通貨で支給している場合もあり、
これによって国内部分の証明書が取れる場合は、
提出する場合もあります。
※海外手当がある場合は、給与所得と海外手当の内訳の記載があるものが必要。
海外では源泉徴収票や課税証明というシステムはありませんので、
ご勤務先の会社が発行する「給与証明」をもとに収入を認識します。
もしくはご勤務先に日本円換算した所得証明書が必要です。
民間発行の書類をもとに審査を行うこともあって、
優良企業等のご勤務先であることを要することが多いです。
なお、「給与証明」は日本語で記載されており、海外在留手当のような、
海外関連の収入が把握できないとなりません。帰国後の収入を予測するためです。
■帰国時期が明確に確認できる書面
事前審査については基本的にはネットを介して行うので、
海外にいても対応可能です。
上記の提出で審査をおこない、実行時は契約者の同席が必要。
実行時に住民票がまだ日本にない場合は、
ご勤務先からの辞令(帰国日がわかるもの)が必要。
家族が先に購入マンションに住む場合、辞令は不要な場合もあります。
実際の手続き
ローンの実行は、海外在住者用口座というのを介してローンを行う場合があります。
決済(引渡)後、遅滞なく当該物件に居住をすることが前提条件なので、
日本に帰国できる時期が明示的に確認できる資料が必要です。
そのため、帰国後移転した住民票を遅滞なく提示しなければなりません(おおむね1~2か月)。
また実際の手続きでは、
1,本申込
2、金銭消費貸借契約(いわゆるローン契約)
3、決済時
少なくても3回程度は日本にいることが必要です。
そのため数回、銀行によっては手続きをまとめることもできるので2回の帰国が前提となります。
なお、物件の引渡し(残金決済・ローン契約から約1週間後)は、
通常売主様・買主様・司法書士・不動産会社が集まり行いますが、
契約者が日本に不在の場合は、この時に登記を担当する司法書士と面談して頂ければ、
引渡し当日、買主様不在でも引渡しが可能です。
親族の代理人が立会う事も可能です(要委任状)。
引渡し終了後、建築会社から書類等を郵送、又は帰国後に取得することになります。
※この時に火災保険の手続きなども行いましょう。
海外在住で住宅ローンを借りるポイント
①帰国予定である
帰国予定であるご自身または、
ご家族が居住するための物件購入であることが前提の住宅ローンにおいて、
ご本人様もしくはご家族が帰国予定である、
ということは審査において重要なポイントです。
②必要書類が揃えられる
住宅ローンの審査及び契約には、
多数の必要書類が必要になります。
日本在住であれば特に問題なく取得できるものが、
海外在住の場合、取得できない事が多いです。
非居住者のため、代わりに必要な書類や、
お勤め先でご用意いただく書類等もあるため、確認が必要です
※必要書類の違い
日本に住民票がある場合は、以下の書類でもって
住宅ローンや登記の手続きを行います。
・住民票
・印鑑証明
・運転免許証
・保険証(社会保険・国民健康保険)
・課税証明
・源泉徴収票
海外に住所がある場合、上記のような日本の書類を取得することはできません。
代わりに、大使館や領事館が発行する、
在留証明書・サイン証明書・就労証明書・所得を証明する書類、パスポート等が
最低限必要となります。
また、住宅ローンの種類や借入する銀行によっては、帰国の辞令書が必要になる場合があります。
③資金内容が良い
貯金・年収・勤務先海外在住の方が住宅ローンを組む場合、
頭金が少ない、フルローン、諸経費ローンを組むという方は、
住宅ローン承認が難しい場合があります。
その理由としては、海外在住の場合、連絡が取りにくい、
審査時の書類が日本と違う等の理由から、
審査基準が厳しくなることがあるからです。
可能であれば、頭金は1割以上、諸経費は現金支払い、
年収と住宅ローン年間支払額との比率は30%以内と言うのが理想的です。
その他の注意点
■勤務先への在籍確認
審査銀行から会社へ電話が行きます。
住宅ローンを借りる際、日本在住と同様、
銀行から勤務先への在籍確認(電話)があります。
日本の本社などで確認が取れる場合は良いのですが、
ローンの種類(フラット35など)によっては、
直接現地へお電話となることがあり、
日本語が通じるか?ご本人へ取り次ぎが可能か?
など調整が発生する場合があります。
■手続き期間
住宅ローンを借りる場合、海外在住の方の審査という事もあり、
通常よりも時間がかかります。
例えば、通常7営業日程度→10から14営業日かかります。
さらに、書類の郵送が発生する場合、その往復の期間も必要となります。
そのため、かなり余裕をもって購入予定を立てましょう。
すでに帰国日を決められているようでしたら、
3か月前には購入物件を決めることをおススメします。
まとめ
海外在住者であっても、本人または家族が帰国予定であり、
居住のための住宅であれば、住宅ローンを組むことは可能です。
ただし、用意すべき書類や金融機関とのやりとりについては、
日本と異なるため事前にしっかりとリサーチしすることが必要です。
そのため、日本にいる物件担当者との連携が非常に大切になります。
帰国のタイミングや、銀行への書類の橋渡しなど密な連絡が必要です。
時差がある場合はなおさらそのタイミングは重要です。
KR.designでは、海外在住での住宅ローンの手続きサポートも可能です。
——————————————————————–
【KR.design】
愛知県知多郡阿久比町大字卯坂字栗ノ木谷20番地の8
Tel.0120-84-2330
[営業時間]10:00~17:00( 定休日:水曜日・木曜日 )