住宅の修繕費用とタイミング
家作りにおいて考えるべきコストは以下の3つです。
① イニシャルコスト(初期費用)
② ランニングコスト(光熱費)
③ メンテナンスコスト(修繕費)
①の初期費用についてはもれなくすべての方が気にするのですが、
マイホームの維持費のなかで特に高額になりやすいのが、
実は③の建物や設備の修繕費なのです。
この点、マンションの場合は、入居者から支払われた修繕積立金をもとに、
外壁や屋根など共用部分の修繕が実施されますが、
戸建て住宅の場合では、外壁や屋根などの修繕費用を、
入居者自身が準備しなければなりません。
そこで今回は、戸建て住宅において修繕が必要になる箇所や修繕費について見ていきましょう。
修繕費用はいくらかかるのか?
新築の場合は、入居してすぐに修繕が必要になることはないですが、
外壁や屋根、水回り設備などは、
経年劣化によって交換しなければならない時期が必ずやってきます。
統計データによると、修繕費用が合計でいくらかかったかという質問に対して、
「100万円~300万円未満」と回答した人の割合が43.9%、
一方で5.8%の方が、500万円以上の修繕費用がかかったと回答しています。
そのため、少なくとも修繕費として100万円くらいの覚悟は持っておく必要がありそうです。
代表的な修繕箇所は?
■建物本体部分
住宅に長く住み続けるためには、屋根や外壁、床下などの建物部分を
定期的にメンテナンスすることが大切です。
国土交通省の資料によると、屋根材や外壁材は、
25~40年程度の周期で交換が必要であるとされています。
こうした建物部分の修繕費用は、面積も多いため高額になりやすいです。
例えば、屋根材を撤去して新しいものに替える「葺き替え」をする場合、
100万~200万円ほどの費用がかかる可能性があります(※屋根材により異なる)。
また、塗装工事だけでも、防水施工も含めて30万~70万円程度の費用がかかります。
外壁の修繕・塗装も同様に数十万~100万円前後の費用がかかります。
■内装・設備部分
台所やバスルーム、洗面化粧台、給排水、給湯設備なども経年劣化していくため、
定期的な修繕・交換が必要です。
また、床のフローリングやクロス、壁紙などの内装についても同様です。
上記、国土交通省の資料によると、
設備や内部仕上材(床フローリング・壁クロスなど)は、
15~25年ほどの周期で交換が必要になります。
「水回り一式500万円」と言われるように、
設備や内装の修繕費用は、内容や場所によって大小異なります。
ちりも積もれば山となるのように、建物本体並みにかかることもありますので、
こちらも覚悟は持っておくとよいでしょう。
タイミングと計画
マイホームの修繕費用は、小規模なものをまめにおこなうのであれば、
数万~数十万円程度でおさめることもできます。
しかし建築会社の保証が終わる30年程度が経過すると、
大規模な修繕・リフォーム工事が必要になり、
その費用が数百万円にのぼることもあります。
そのため、そうした修繕資金を計画的に準備することが非常に大切です。
例えば、毎月1.5万円を積み立てると、20年で360万円、30年で540万円の修繕費用を準備できます。
もっとも、ほとんどの方が新築にあたり住宅ローンを組んでいます。
そのため、その返済や税金・保険料の支払いとあわせて、
さらに修繕費を積み立てることは現実的に難しいという方も多いと思います。
実際に、マイナビがおこなったアンケートによると、
「住宅の修繕費を積み立てていますか?」という質問に
「はい」と回答した人の割合は、18.9%、
残りの81.1%は、修繕費を積み立てていないことになります。
ちなみに、修繕費の積立額は、2万円が33.3%ともっとも多く、
次いで1万円(27.2%)、5万円(18.2%)という結果でした。
メンテナンス費用対策
ローンの返済や税金等の支払いをしながら、
いかにして修繕費用を工面すればよいのか?
しっかりと対策をすること非常に重要ですので、そのポイントをお伝えします。
◎メンテンナス費用がかからない仕様を選びましょう
そもそもメンテンナスがかからない仕様を取り入れることで、
将来的な修繕費の削減になります。
例えば、外壁であればタイルを選択するとか、バルコニーを作らない、
作るにしても鈑金仕上げにするなど、メンテンナスフリーを選びましょう。
なお、イニシャルコストは高くなりますので予算との調整は必要です。
◎ランニングコストを下げましょう
修繕費を捻出するために、建築後にかかるコストを削減する方法です。
例えば、創エネの太陽光システムを採用したり、断熱性などの性能をアップさせることで、
固定費の光熱費を日々削減できます。
また、当初組んだ住宅ローンの借り換えをしたり、ご家族の保険などを見直すことも効果的です。
もちろん、これらもイニシャルコストに関わる部分ですので総予算との兼ね合いで考えましょう。
◎アフター保証が充実した建築会社を選びましょう
建築会社選びの際に、初期保証やアフター保証の内容もしっかり吟味しましょう。
上記、国交省の耐用年数は物理的な物の経年劣化スピードなので、
これらは普遍の事実だと言えますので、それを照らして、建築会社として、
どこまでの保証がつくのか、その期間と内容を比べて、担当者に必ず確認しましょう。
まとめ
家づくりにおいて考えるべきことはたくさんあります。
中でも賢い家づくりを誰もがしたいと考えています。
そのために、今回の3つのコストは必ず頭に入れておきましょう。
将来の修繕に向けた資金の積立が、まったくできないような計画では、
せっかくの夢のマイホームも儚く立ち行かなくなります。
それなら、一切家のメンテナンスをしないという選択も究極できますが、
家自体も適切に修繕・メンテナンスをすることで、50年や60年、70年と、
長期間にわたって住み続けられます。
そこには永く家族の幸せを図ることができるのです。
したがって、建築時の計画とともに毎月の収支を見直したうえで、
修繕資金の積立を少しずつ始めてはいかがでしょうか。
メンテナンスのことやアフター保証についても、
私たちKR.designにお任せください。
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