なぜ「角地」が人気なのか?
角地はもっとも人気の土地のひとつです。
どのような魅力があるのでしょうか。
多くの方が欲しがる角地ですが、
よく調べずに購入すると失敗するケースもあります。
そこで今回は、角地の特徴や失敗しない選び方をご紹介します。
角地とは
角地(かどち)とは、
交差する2方向の道路に囲まれた、
角の区画にあたる土地のことです。
なお、L字形の道路の角にある土地は「準角地」と呼ばれ、
角地とは区別されるケースが多いです。
どちらも角にあたる部分は希少性が高く、
周辺と比べて価格も高くなるのが一般的です。。
角地の方向別の特徴
1. 南東角地
東側から朝日を感じ、日中は南側から光が入るため、
日当たりが良く人気が高い角地です。
西側に建物がある場合は強い西日が遮られ、快適に過ごせます。
もっとも、他の角地よりも価格が高くなる傾向にありますので、
価格とのバランスを考えて購入しましょう。
2.南西角地
昼から夕方の日当たりは良好ですが、
東側に建物があると午前中は日陰になってしまいます。
洗濯物を干す場所に日が当たるように設計するなどの工夫が必要です。
また、西日が入りやすいため、
夏場は室内の気温上昇に注意が必要です。
3.北東角地
南側が道路に面しておらず、
日中の日当たりの確保が難しい土地です。
ただ、東側に窓を配置すれば朝日が差し込み、
爽やかな気分で午前中を過ごせます。
一方、時間が経つにつれて日当たりが悪くなります。
南側に高い建物がなければ、ペースを確保することで、
日中も日当たりを確保できます。
4.北西角地
昼間の日当たりが確保しづらい一方、
西日が差し込みやすい土地です。
他の角地と比べて日当たりの条件が悪いため価格は抑えられます。
南側にスペースを確保するなど、工夫次第では日当たりを良くできます。
角地のメリット
1. 日当たりがいい
角の部分は他の家に日光を遮られることがないため、
日当たりがいいのが魅力のひとつです。
特に、南側が道路となっていて開けていると、
日中にあたたかな光が差し込む心地いい空間にすることができます。
もっとも、道路の広さや周りの建物の高さによって
日当たりは異なるので、角地の場合でも必ず現地で
雰囲気を確かめるようにしましょう。
2. 防犯面も安心
角地では2方向が道路になっているため、
周りの家よりも視界が開けています。
道路が大きい場合は人通りもあるため、
防犯効果を期待できます。
空き巣や車上荒らしは、基本的に現場を下見してから犯行に及ぶため、
何度もインターフォンを鳴らしたり、
家の周りをうろついたり、家の中の様子を窺ったりするとき
人目に付きやすい角地の物件は、被害にあうリスクが低いです。
日中長く家を空けたり、防犯面をしっかりしたいと
思ったりする方には角地がおすすめです。
3. 建ぺい率の緩和措置
自治体によっての違いはありますが、
一般的に角地には建ぺい率の緩和措置があります。
建ぺい率とは、土地の面積に対して建築できる建物の面積の割合を示す数値です。
例えば、建ぺい率が60%の地域で、
200平方メートルの土地に住宅を建てる場合、
建築面積は120平方メートルまでとなりますが、
角地緩和が適用されると建ぺい率が10%加算され、
建築面積は140平方メートルに増えます。
自治体によって条件や緩和率は異なりますが、
主に角地や道路に挟まれた土地、
公園や河川に接する土地がこの緩和を受けることができます。
建ぺい率が緩和されると、その分1階を広く作れるので、
1階部分を広くしたい方には、角地がおすすめです。
角地を検討する場合はどのくらいの緩和措置がとられるのか
必ず確認するようにしましょう。
4.資産価値が高い
角地が人気であるということは、買い手がつきやすいということです。
もし何らかの事情で土地を売ることになったとしても、
すぐに買い手がつく可能性があるというのもメリットです。
人気が高いことから値崩れしにくく、高い資産価値を誇ります。
5.間取りの自由度が高い
角地の場合2方向の道路に面しているため、
好きな面に玄関を置いたり、
通常の玄関と車庫に直通する
小さな出入り口を両立させたりできます。
また、日当たりが良いため、
リビングの位置などもある程度自由に調整可能です。
アイデア次第で幅広い住まいを実現できるのが、
角地の魅力でしょう。
角地のデメリット
1.ほかの土地に比べて価格が高い
角地は人気の土地であるため、
価格が高くなる傾向にあります。
同じ面積の土地と比べても、10%から20%ほど高い金額で売買されています。
また、建ぺい率が緩和され、より広い家を作れるということは
建築に関する額も高くなりがちです。
住宅分も含めた資金計画を立て、
予算内に収まるように角地を選びましょう。
2. 人の目が気になる
大通りに面した土地の場合、
外を通る人を気にしてしまう可能性があります。
そのため、できるだけ奥にリビングなどを設置したり、
道路側に広くお庭をとったり、
フェンスや生垣などを設置するなどの対策が必要です。
プライバシーと防犯面、費用などのバランスを考える必要があります。
3. 交通事故のリスクが高い
角地は交差点に面しているので、
カーブを曲がりきれなかった車がぶつかってきたり、
車が突っ込んできたりするリスクがあります。
角地を購入する場合は、道路の車通りはどれくらいなのかや、
歩道の広さまでしっかりチェックしておきましょう。
4.日当たりがよすぎる
特に夏の暑さが厳しい地方などは注意が必要です。
室内でも熱中症対策が必要となるケースもあるため、
日差しの影響を緩和するに、窓の位置を工夫する、
すだれを取り付ける、風の通りを考慮するなどの方法があります。
実際にどのくらいの日当たりなのか、
設計の工夫が必要なのかを含めて検討する必要があります。
5.2方向の道路に対して斜線制限がかかる
斜線制限とは、道路の日当たりを確保できるよう、
道路に面した建物の高さを制限するルールのことです。
角地は、2本の道路に面しているため、
通常の土地よりも斜線制限が厳しく適用されてしまいます。
そのため、角地によっては2階の面積を削る必要が出てきたり、
3階建ての家を建てられなかったりするケースもあるため、注意が必要です。
ただし、周辺環境や土地の条件などにより
制限が緩和される場合があるため、
角地を購入する前にしっかり確認しましょう。
「隅切り」とは
「隅切り(すみきり)」とは、
最低限の見通しを確保するため、
土地の角を空き地または道路にするという決まりのことです。
これをすることによって道路の見通しがよくなり、
車や対向車などの障害物を察知しやすくなります。
これは、よりよい街作りのために定められたものです。
どのくらいの道路幅で、
どのくらいの面積を隅切りしなければならないかは
自治体によって異なります。役所で事前に確認しておきましょう。
■隅切りした部分の管理は?
隅切りをして切り取られた部分の管理は、
自治体によって異なるので注意が必要です。
基本的には、その土地の所有者によって
管理されることが多いですが、あらかじめよく確認しておきましょう。
■土地売買ではどうなる?
まだ隅切りをしていない道路の場合は、
隅切りを予定している部分も売買の対象となります。
そのため、家を建てられない部分も買い取らなければなりません。
隅切りをした土地を売る場合は、
そのときの所有者が自分のものなのか、
自治体のものなのかで対応が異なります。
こちらもあわせてしっかり確認しておきましょう。
まとめ
2方向が道路に囲まれた角地は、
日当たりもよく、防犯効果を期待できることから人気の土地です。
また、建ぺい率の緩和があったり、
人気であることから買い手がつきやすかったりするなどのメリットもあります。
しかし、リスクや法的な制限が関係し、過ごしやすい住宅の設計は変わってきます。
角地を買うときは、事前に法的な制限を確認し、
希望に沿った家を建てられるか担当者と相談した上で、
プランを進めましょう。
安易に角地というだけで購入せず、
方角ごとの特徴を理解して、自分に合った角地を購入しましょう。
KR.designでは、角地を含めた最適な土地選びをアドバイスします。
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