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地球にやさしい「パッシブデザイン」とは?

2024-09-21

「パッシブデザイン」を取り入れると、

自然エネルギーを生かした快適な住まいが実現でき、

電気などのエネルギーの使用を控えながらも、

過ごしやすい環境を維持できる点が今注目されています。

自然とともにに歩む暮らしのために、その内容を解説していきます。

 

パッシブデザインとは

パッシブデザインとは、

自然のエネルギー(太陽の光・熱、風など)を活かして、

快適な住空間をつくることを目指す、建物の設計手法のことです。

エアコンなどの機械に頼りすぎるのではなく、

自然エネルギーを上手に活用して、

「夏は涼しく、冬は暖かい」住空間をつくることで、

省エネ・快適・健康が両立した暮らしを実現しようというものです。

そのため、照明や冷暖房などのランニングコストを抑えたいと考えている方や、

地球にやさしい家づくりを目指す方にパッシブデザインの住宅はおすすめです。

 

建物の省エネ基準との違い

 

1. パッシブハウス

 

1991年にドイツの物理学者・ファスト博士が提唱した

住宅の省エネ基準をクリアした住宅のことです。

その基準を満たすには、自然の力を使ったり、

さらに建物自体の性能を徹底的に高める必要があります。

パッシブデザインとの違いは、基準があるかないかです。

 

2. ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)

 

「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、

高効率な設備システムの導入により、

室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、

再生可能エネルギーを導入することにより、

年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」です。

「Net Zero Energy House」の頭文字を取って、略称「ZEH(ゼッチ)」といいます。

ZEHは、「省エネ」と「創エネ」によって、

年間で使うエネルギー量が創るエネルギー量との差し引きで、概ねゼロ以下となる住宅です。

 

3. アクティブデザイン

 

建物の省エネ基準とは異なりますが、

パッシブデザイン同様に、

環境負荷を抑えながら快適な住空間をつくることを目的とした設計手法です。

異なるのは、それを実現するために何を活用するかという点です。

アクティブデザインは「先進技術」を活用して、エネルギー利用を最適化します。

具体的には以下の先進技術を用います。

・エコキュート(自然冷媒(CO2)ヒートポンプ給湯器)

・エネファーム(家庭用燃料電池)

・太陽光発電システム

・全館空調システム

・HEMS(家庭で使用するエネルギーを節約するための管理システム)

 

パッシブデザインは「自然の力」で省エネ・快適性を実現させ、

アクティブデザインは「機械の力」で省エネ・快適性を実現させます。

 

パッシブデザインを取り入れる方法

パッシブデザインの住宅は、

自然エネルギーを利用し、

照明や冷暖房、換気扇などの使用量が減少させるため、

高気密、高断熱な家になるよう設計することが重要です。

 

1.断熱性

 

パッシブデザインにおいて最も重要な要素と言えます。

外壁・屋根(天井)・床・窓の断熱性を高め、建物の保温性能を上げます。

特に冬は暖房によるエネルギー消費量が多いので、冬暖かい家にすることは省エネにつながります。

具体的には、断熱材の材質外壁材の種類サッシの種類を工夫することが必要です。

 

2.日射遮蔽

 

夏の涼しさを実現するために欠かせない性能です。

外気温の高い真夏でも、日差しを室内へ入れないための日射遮蔽を取り入れることで、

室温の上昇を抑制することができます。

軒やひさしなどを取り入れ、窓から入る日射を防ぐデザインにすることが必要です。

窓の大きさ・種類・位置、軒や庇の角度や大きさなどは、

冷房期の平均日射取得率:ηAC(イータ・エーシー)値」を元に設計されます。

 

3.自然風利用

 

暖かい空気は上に、冷たい空気は下にたまりやすいという特性があります。

この空気の特性と、自然の風の力を利用することで、

エアコンをつけなくても快適に過ごせる時期が長くなります。

また、室内に風の通り道をつくることで、

効率的に空気を循環させたり、空気中のほこりや熱を外に排出したりすることもできます。

こうした「通風」の設計としては、

袖窓や出窓、ウインドキャッチャーを設置して風を取り込んだり、

吹き抜けや高窓を設けて立体的に風を通すことが必要です。

 

4.昼光利用

 

照明をつけなくても室内に十分な明るさが確保できる設計を言います。

自然光は明るさの確保だけでなく、

心地よい空間を作る効果も期待できます。

具体的には、トップライトや吹き抜けを設けたり、

窓の位置・サイズを工夫したり、光が奥まで届くような間取りにするなどがあります。

 

5.日射熱利用暖房

 

太陽の「光」だけでなく「熱」も取り入れられるように設計することで、

冬でも暖かく過ごせるようになります。

必要なのは、日射熱を取り入れる「集熱」、逃がさないための「断熱」、

蓄える「蓄熱」の3で、室温の変動が小さくなり快適性が向上し、

暖房費の削減にもつながります。

手法としては、窓の位置・サイズを工夫する方法や、

蓄熱暖房(太陽の熱をコンクリートに蓄え、それを放熱することで部屋を暖める暖房器具)

を導入する方法があります。

 

パッシブデザイン住宅のメリット・デメリット

 

□パッシブデザイン住宅のメリット

 

・年中快適に過ごせる

・光熱費を抑えることができる

・地球環境に優しくエコな暮らしができる

 

■パッシブデザイン住宅のデメリット

 

・初期費用が高くなる

・土地によっては性能を十分に発揮できない

・設計を依頼できる会社が限られる

 

☆貢献できるSDGsの目標

 

・目標3「すべての人に健康と福祉を」

・目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」

・目標11「住み続けられるまちづくりを」

・目標12「つかう責任 つくる責任」

・目標13「気候変動に具体的な対策を」

住宅を建てる際に、パッシブデザインを取り入れている工務店などを選ぶことで、

消費者として間接的にこれらの目標に貢献できることになります。

 

まとめ

パッシブデザインで住宅を建てることで、

一年を通して快適に過ごせるだけでなく、

一般的な住宅よりも冷暖房を使わないため、

地球にも優しいというメリットがあります。

 

パッシブデザインの住宅は、建築費が一般的な住宅よりも高くなることが多いですが、

光熱費は抑えられるため、長い目で見ると損とは言い切れません。

また、一定の省エネ基準を満たせば、さまざまな補助制度や優遇措置を受けられる場合もあります。

 

自然を感じながら長く快適に住み続けられる

パッシブデザインの住宅は、

地球環境保全が問題となっている現代にこそふさわしい住宅なのかもしれません。

 

KR.designでは、断熱・気密などの住宅の基本性能を高めつつ、

光や風などの自然エネルギーを有効に活用したパッシブデザインにより、

高性能な省エネ住宅を目指しています。

 

→パッシブデザイン家づくりのご相談はコチラから!

 

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