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「書斎」を通じてみえる家づくり

2024-06-07

働き方の多様性によってリモートワークの需要が増えるなど、

家づくりでも「書斎」などのワークスペースを設けることが増えている傾向があります。

 

今までは、『書斎=読書や仕事をするスペース』

というイメージがありましたが、最近ではその活用法はさまざまです。

 

たとえば、ゲームやスポーツ観戦を楽しんだりする趣味スペースや、

家族共有のワークスペースにするなど、活用の幅は広いです。

 

今回は、そうした“書斎スペース”を通じて、

「家族が幸せになる」家づくりの本質に迫っていきましょう。

 

「パーソナルスペース」

 

昨今、在宅ワークをする機会が増え、

家族が家の中で顔を合わせて過ごす時間が多くなりました。

家族だんらんが増えて喜ばしい反面、顔を合わせるがために、

ある瞬間ではイライラしてしまうこともあるのではないでしょうか。

これは、家族間の「パーソナルスペース」が守られていないことが原因です。

 

夫婦や家族といった親しい間柄であっても、

たとえそれが家の中であっても、適度に距離を保てる空間が必要なのです。

 

1.パーソナルスペースとは?

 

そもそも「パーソナルスペース」とは、

自分の心身の安心・安全を守るために、

他人との間に距離をとってつくる『個人的な空間』のことを言います。

夫婦や家族など、親密な関係性であればあるほどその距離は狭くなります。

この点、物理的な距離である『ソーシャルディスタンス』とは異なりますので、

区別して考えましょう。

 

2.現代の距離感

 

多くの方にとって、在宅ワークの需要が後出し的に増えてきたため、

家の中で仕事をする準備が整っていない状況です。

そのため、すでにあるスペースとして、

リビングやダイニングの一角で仕事をするケースが多いのではないでしょうか。

そうなると、子どもが話しかけてきたり、家族から相談を受けるたびに、

仕事の集中が切れてしまうことが続くと、

普段ならたわいない家族のコミュニケーションが、ストレスにつながります。

 

休日以外でも一つ屋根の下で家族が密接して暮らしていると、

それぞれのパーソナルスペースが守りにくくなり、

大好きな家族でも息が詰まってしまう現象が、家の中で起きてしまいます。

 

3.快適なパーソナルスペースを確保するためポイント

 

シンプルに、家族それぞれが一人の時間を大切にできる場所が必要です。

たとえば、「書斎」や専用の「ワークスペース」などが該当します。

働く人にとって、ワークスペース=パーソナルスペースとなります。

すでに家づくりを終えている場合でも、

リビングなどの一角をパーテーションで区切など工夫をすることで、

周囲からの視界を遮られ、集中力が高められます。

 

4.「DEN」という考え方

 

「DEN(デン)」とは、動物が身を隠し、

安全に身を預けられる「巣穴」や「洞窟」が語源です。

転じて、私たち人間の「隠れ家」や「巣窟」「密室」という意味で用いられるようになりました。

最近では「趣味を楽しむ小部屋」「書斎」を示す際に用いられることが多いです。

DENの広さや形、仕様に明確な基準はありません。

そのため、DENは状況や間取りによって千差万別、ともいえます。

部屋でもリビングでもキッチンでもないようなスペースが、DENといえるでしょう。

 

夫婦(家族)それぞれの「個室」の考え方

 

1.個室についてのアンケートから

 

不動産総合情報サービスのアットホーム株式会社による

“夫の部屋の有無”と“自宅の居心地”に関するアンケート調査結果は以下の通りです。

■主な調査結果
・「夫(自分)の部屋がある」は 38.2%。住居形態は持家が 47.0%、賃貸は 29.3%。
・夫が自分の部屋で行っていることは、断トツで「インターネット」。
・次の住み替えでは、「自分の部屋が欲しい」と考える夫は 57.1%。
・住空間としての自宅評価 平均 3.1 点。 持家 3.3 点、賃貸 2.8 点。(5 段階評価)
・夫の「自宅の居心地」 平均 3.5 点。
・自宅での“居心地の良さ”は、「持家」「自分の部屋の有無」「夫婦仲」「親子仲」が関係。

アンケートはあくまで”夫”目線からではありますが、

「自分の部屋(=スペース)」があることと、居心地、さらには

「家族仲」に相関関係があることがわかります。

 

2.家族について考える間取り

 

ご家族の宿命の一つと言えば、

「子どもはいつか巣立っていく」ことです。

 

そのため、空いてしまった子ども部屋はそのまま残り、

夫婦は残されたLDKの中で新たな生活が始まります。

夫婦が互いの存在、または自分の存在が見える住まいになっていきます。

子ども部屋を活用し、夫婦それぞれの「パーソナルスペース」とすることで、

互いに近距離にいながら家事は分けても、夫婦がいつも姿が見えて一緒に居る場となります。

さらにダイニングの一画に夫婦互いのデスクカウンターを設ければ、

常に夫婦一緒に居ながらも台所に専念もできます。

 

寝室を分けることも以下の観点では大切です。

仕事や子育てで寝る時間も違い、冷暖房の好みの温度も違い、

さらにはいびきや寝言に苛まれ寝不足になったりもする。

夫婦にも「時差や温度差がある」のです。

 

2つに分けることが難しい場合でも、間に衝立を置いたり、

天井にカーテンレールを付け厚めのカーテンで仕切ることも可能です。

それだけで互いのプライバシ-がかなり保たれ、

いびき対策やクーラーの温度調節が可能です。

 

もちろん新築やリフォームのチャンスがあれば、

こうした「二つになれる“一つの寝室”」を作ることが可能です。

また、間の可動仕切りは防音効果がある引き戸にし、

二つの冷暖房を配すれば、夫婦それぞれの好みのプライバシーのある寝室が可能となり、

開ければ時には一つにすることも可能です。

 

まとめ

 

書斎やワークスペースなどのDENは、

個人の「パーソナルスペース」を確保するには大切な空間です。

 

しかし、中には「せっかく書斎を作ったのにほどんど使ってない」というケースもあります。

パーソナルスペースをつくる場合は、あらかじめ用途をしっかりと決め、

使い方に合わせて広さや配置場所を念入りに打合せすることが必要です。

家族の暮らしに合ったパーソナルスペースをつくり、

家で過ごす時間をより充実させ、家族仲をより深めましょう♪

 

KR.designは、ご家族のパーソナルスペースもデザインします。

 

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