平屋トレンドの謎を解く!
全国で拡がるさまざまな平屋ニーズ。
今回は、そうした平屋トレンドの謎を徹底追求します。
平屋ニーズの実態調査
都道府県別平屋率1 位~20 位(出典:国土交通省 『 建築着工統計調査 / 建築物着工統計』 )
都道府県別平屋率ランキング(国土交通省)によると、
九州地方は福岡県を除くすべての県で平屋率3 割を超え、
上位10 位以内にランクイン。
続く平屋率が20%を超える20 位までの上位グループには、
香川県、愛媛県などの四国勢、
群馬県、茨城県、栃木県の北関東勢が並びます。
上位の地域はもともと平屋率が高かったことに加え、
世帯の少人数化や、家事動線の良さ、
冷暖房がワンフロアで完結するため光熱費が低く済むこと、
さまざまなメリットが認知され、この8 年の間に
平屋率は150%~250%ほど上がっています。
全国の平屋棟数・割合は増加傾向
出典:国土交通省「建築着工統計調査」
■地震経験と高齢化・小規模世帯化が平屋需要を後押し
<平屋を建てた理由>
1位 ワンフロアで生活ができるから 80.7%
2位 将来も安心だと思ったから 53.3%
3位 家事がしやすいから 44.7%
4位 家族とつながりやすいから 29.3%
5位 地震に強いから 25.3%
出典:過去2 年以内に注文住宅 で平屋を建てた全国の 20 歳~ 49 歳を対象にしたアンケート調査(2022 年 6 月実施、有効回答数 150 株式会社リクルート 『 SUUMO注文住宅 』 調べ
ランキングにもあるように、
2階の重みがなく、シンプルな構造である平屋は耐震性と利便性から
その着工棟数・割合は全国的に増加傾向となっている。
また、震災のあった熊本では、地震で古い家屋が倒壊。
再建築の際には、平屋の検討者が増加したといいます。
昨今の住宅ニーズの違い
住宅ニーズの背景には、
戦後により多くのモノや広い空間を所有することが
豊かとされていた価値感が変わってきていることにあります。
■従来の住宅ニーズ(子や親と暮らすための大きな家)
・生涯住み続ける覚悟(終の住み処)として多額の住宅ローン
・モノにあふれる=豊かな生活
・子の独立後の空き部屋は物置化
■現代の住宅ニーズ(ライフスタイルの変化に合わせた最適化)
・住宅ローンや住宅の選択肢が豊富
・生活しやすい動線と機能性重視
・無駄なものをなくし暮らし方重視(ミニマリスト)
平屋トレンドの背景にある社会と人々の内面の変化
■社会の変化
・住宅関連の価格高騰
高騰を続ける住宅資材・土地価格により、
必然的に従来よりも住宅コストへ意識が向かうように。
・所有から利用へ
不要品の二次流通や、自宅外の倉庫での保管が一般化。
電子化やサブスクの普及によりモノを所有する必要性が低下。
・世帯構成の多様化
子育てファミリー向けの商品中心だった一戸建てが、
単身世帯・シニア夫婦世帯・一人親世帯等、多様な住宅ニーズに合わせ変化。
■内面の変化
・ミニマルライフへの思考変化
災害で資産を失うこと、終活、実家じまいなど、
モノを持つことで直面する課題に触れる機会が増え、
都度最適でミニマルな志向へシフト。
・SDGsへの関心向上
住宅の省エネは国の目標として求められてきたが、
エネルギー価格高騰に直面し、個人のコスト意識も変化。
・身軽な暮らし体験
アウトドア・キャンプブーム・デュアルライフなど、
自然に近い生活体験から主拠点以外にも多様な住宅ニーズが増加。
平屋に求められる機能性
トレンドとなるのは「コンパクトで高コスパな平屋」
① 主拠点として
求められるのは、高機能な新築住宅。
太陽光発電、高断熱、高耐震等の機能性を追求しながらも
20 坪前後で、ローコスト平屋も人気がある。
その背景には、上記の家づくり環境の変化がある
② 主拠点に加える
小屋やタイニーハウスのようなサードプレイス平屋。
多拠点生活や個人の趣味に、
例えば、家族でアウトドアやキャンプ・趣味などを楽しむ拠点として、
地方の平屋を改修したり、必要最低限の新築を建てるケースもあります。
また、庭先に小屋を増築し、リモートワーク、趣味、小さなお店など、
目的に特化したスペースとして一人の時間を楽しむなどの活用も。
平屋のココが良い!
求める平屋の要素はこの9つです。
当てはまるかどうかチェックしてみてください。
①.エネルギー効率が良い
家がコンパクトであるほど、冷暖房の効率が良い。
ランニングコストはもちろん、将来的な修繕コストも抑えられる。
②.優れた耐震性
2階の重みがなく構造がシンプルなため、
地震の揺れに対し強い構造の建物が造りやすい。
地震による被害を最小限にできる
③.小さな投資で変化に柔軟に対応
複数の拠点を持ったり、
ライフステージの変化による住み替えにも
対応しやすい価格帯の選択肢が増え、将来の自由度が高い。
④.高齢でも住みやすい
高齢でも、整理整頓・掃除・管理がしやすく屋外にも出やすい。
階段からの落下やヒートショックなど住宅内事故リスクは低い。
⑤.スマート家事動線
家の広さに合わせて、生活動線もコンパクトになるため、
家事も効率的。屋外との動線もスムーズなため買い物などもラク。
⑥.家族対話が促進
空間を最大限に活用することで、物理的な距離も縮まり、
家族や近隣住民とのコミュニケーションも促進される。
⑦.永く飽きがこない
外観内観ともに色使いなどシンプルに仕上げる、
飽きを感じずに長く住めるデザイン性。
⑧.QOLが高まる
生活環境の質が高まり住んでいること自体が、
自己肯定感や自己受容間をみたすことができること
⑨.趣味が楽しめる
おうち時間を過ごすうえで、
内外かかわらず自己の趣味を楽しむことができる環境づくり。
まとめ
単身世帯・小規模世帯の増加、不要品の個人間売買アプリの普及、
映像・音楽コンテンツのサブスクリプション化などを背景に、
私たちは以前に比べ多くのモノを持つ必要がなくなりました。
人生100 年時代、度重なる災害を経験し、
先々のライフスタイルの変化が想定される中、
変化に柔軟な家造りや将来設計の面からも
“ミニマルな暮らし”に注目が集まっています。
加えて最近は、住宅資材・エネルギー価格の高騰も著しいことや、
SDGsSDGs(持続可能な開発目標)の採択により、
脱炭素化・省エネ意識が高まったことで、
初期コスト・ランニングコストともに低い、
小さな平屋・コンパクト平屋へのニーズが増加しています。
2024年住まいのトレンは引き続き「平屋」!
コンパクト”で”高コスパ”な平屋暮らしぜひ実現してください!
KR.designでは、現在平屋モニター募集中です。
この機会にぜひ夢を叶える平屋を手にしてください。
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